概要
ゴールライン上のフリーマンをゴール歳、攻撃方向の変わる3vs3により3人目の動きやトランジションを強化するサッカー練習メニューです。
30m✕15m程度のやや細長いグリッドを用意し、短編に1人ずつフリーマンが入ります。
フリーマンはゴールとして機能しますが辺での移動が可能とし、タッチ数は2タッチ以内で行います。ただしトランジションと動き出しの速度を高める為、最終的にフリーマンは全てダイレクトでプレイすることを目指します。
ゴールするまでフリーマンをゴールとする以外は3vs3のゲームトレーニングですが、フリーマンのタッチにより攻撃方向が変わります。
例えば図-①で青が上方向へ攻撃しG1にパスが通ると攻撃方向が下向きとなり、G1からパスを受け取った青は下向きへの攻撃を開始し、ボールを奪われるまで攻撃側はG1とG2を往復するように攻め続けます。フリーマンからフリーマンへのパスは禁止ですが、一度使った後方のフリーマンを再度使用してパスを回すのはOKです。
ボールがラインアウトした場合は中央付近からコーチもしくは不参加の選手がボールを即座に供給します。少人数同数のゲームなのでキックインだと詰まりやすく、トランジションのトレーニングなのでボールデッドの時間を極力短くする為です。
ゲームは2分程度の時間で切るのが基本ですが、負荷が大きいので技量によって多少調整しましょう。
また負荷についてですが、この練習はミドルパワーの負荷がかかるのでボールを使用したミドルパワートレーニングとしても一定レベルの効果があります。
人数
8人~
最低人数は8人ですが、3人組3~4チームで回すのが適当です。10人毎に1コート作るくらいが適切でしょう。
対象年齢
小学生低学年△
小学生高学年〇
中学生◎
高校生以上◎
小学生でも採用可能ではありますが、求める効果の全てを期待出来るのは中学生以上が目安になります。
コツ
☆3人目の動きを意識する
グループ戦術の基本となる3人目の動きが非常に重要です。味方がボールを持っている時、パサーでもレシーバーでもない時に常に他人にならずプレイに参加しましょう。特にフリーマンへパスを通すタイミングが重要で、図-②のようにAからG1へパスが出た時、最も逆のゴールに近くなるのは図-③の通りAへのリターンですが、守備側もそれを理解しているのでネガティブトランジションに優れたDFだとコースを切られます。それに対しBの様に近距離でのパス交換を狙ってフリーマンに近付いたり、Cの様に視野の背後からパスを受ける3人目の動きを意識的に行えるようにしましょう。
バリエーション
☆フリーマンのタッチ数制限
基本は2タッチ制限でスタートしますが、冒頭の通り最終的にはダイレクトでのプレイを目指しましょう。
☆フリーマンのリターン禁止
フリーマンへのパスのリターンを禁止します。より3人目の動きを強制するので、難易度が上がります。
指導時のポイント
☆3人目の動きを教える第一歩に
特に中学生くらいのグループ戦術初期段階では、言葉では知っていても3人目の動きを具体的に理解していない選手が少なくありません。最初はゲーム中に笛を吹いて止めても構わないので、「今、ここで動き出すのが3人目の動きだ」と何がこの練習の目的なのかを明確にしましょう。
☆フリーマンに試合のイメージを
グリッド中でプレイする6人に比べてフリーマンはゲームに入るのが難しいルールですが、フリーマンは試合で言えば後方からパスを受けたFWのポストプレイや、バックパスを受けて中盤でボールの起点になるプレイを想定した重要な役割を担っています。なんとなくやってしまわないよう、役割があやふやにならないようにきちんと説明することを大切にしましょう。
また、上記の理由からフリーマンもパスを受ける時には後方を確認するように指導します。