概要

クロスボールからのシュートとディフェンス対応を重点的に鍛える為のサッカー練習メニューです。
40m四方程度の幅広なコートの両サイドにフリーゾーン(守備禁止エリア)を設定し、フリーゾーン内のみプレイ可能なフリーマン(サイドプレイヤー)を各1名配置します。
攻撃側はフリーマンを活用してクロスからゴールを狙い、守備側はマンマークでゴールを守ります。
ボールがラインを割った場合は全てゴールキーパーからボールを出しますが、キーパーはボールを持ち運ばず味方フィールダーに速やかに渡しましょう。

人数

12人~

対象年齢

小学生低学年✕
小学生高学年△
   中学生◎
 高校生以上◎

クロスボールに一定のキック力が必要です。ペナルティエリア外から中央まで届く程度のキック力がついてから採用しましょう。

バリエーション

慣れてきたらフリーマンを各サイド2人ずつにしてみましょう。
2人で当てて落としたり、ワンツーやオーバーラップ等のパターンを用いてフィールダーとのタイミングを合わせる練習になります。

コツ

☆攻撃側のクロス対応は3つのポジション取りを意識する
・ニア
 サーバーに近い側なので一番最初に飛び込みます。トップスピードで飛び込むのが基本ですが突っ込み過ぎると角度が無くなってしまうので、クロスが入ってきた時にゴール幅程度に留まれるようなタイミングで飛び込みましょう。最初ファーに位置取り、タイミングを合わせて真っ直ぐニアポストに向かって飛び込むとマークが外れやすくなります。
・ファー
 サーバーから遠い側に入ります。クロスに直接合わせるだけではなく、見方がスルーしたり触り損ねたボールを叩けるようにニアより後方へ入るようにしましょう。クロスボールが入ってくるまでの時間的猶予もニアよりあるので、早く入り過ぎてしまうようなら少し回り込むようにしてクロスと正対するようにするとスムーズにシュート体勢を作れます。
・マイナス
 ゴール前には突っ込まず、こぼれ球や深く切り込んだ位置からのマイナスのクロスに対応します。DFはピンチになると本能的にゴールへ近付いていくので、途中までは中に入っていくような動きをし、クロスが入ってくるタイミングでスッと下がるようにするとマークが外れやすくなります。
・4人目はリスクマネジメント
 4人いるフィールダーのうち1人はクロスに飛び込まず、GKがキャッチした時等に遅らせるリスクマネジメントを担います。ボールがサイドのフリーマンに出た時点で誰がクロスに入るのか各々が位置を確認して判断しましょう。

☆DFはボールとマークの同一視を意識する
 マークをする際はボールとマークの両方が視野に入るポジショニングを心がけましょう。ポジショニングが適切であれば競り負けてもシュート時にFWの自由を奪うことが出来ます。

☆最後はボール
 マークを外す、あるいはマークを外さないのは大切ですが、最後の勝負はあくまでボールです。FWは最終的にはシュートを打つことが最優先ですし、DFはとにかく最初にボールに触るのが何より確実な守備方法です。

指導時のポイント

☆前後のメニューを大切に
 技術だけでなくサイド活用の意識付けを目的とした練習なので、ヘディング練習からクロスシュート、クロスゲームと順序立てて行うとより有効です。