概要

2vs2に1人加えることで3人目の動きを入れ、同数の相手からゴールを奪い、守るサッカー練習メニューです。
GK無しでも出来なくはありませんがミニゴールを使用するとゴール前で停滞して狙った効果を得られなくなりやすいので、基本的にはGK付きで行います。
攻撃側は1vs1やオーバーラップ、ダイアゴナルランにより優位を作り、守備側はチャレンジ&カバーによる守備をGKとの連携で行います。
グリッドサイズはペナルティエリアを2つ合わせた程度、あるいはそれに少し幅を広げた程度で行います。

人数

7~8人以上
前述の通りGKを入れて7~8人で行うのが基本です。

対象年齢

小学生低学年〇
小学生高学年◎
   中学生◎
 高校生以上◎

ルールがシンプルでゲーム性もあるので全年齢で採用可能です。ただし最低限のルックアップとパス・ドリブルが前提となるので、サッカー歴1年くらいからが目途になります。

バリエーション① 両ゴール

お互いがオフェンス・ディフェンスを行う、トランジションを含む2vs2です。
スタートはGKが逆側の選手にボールを入れるのが一般的で、フィールドプレイヤーはお互いにゴール横からスタートします。
ボールがライン外に出たら全てゴールキックでリスタートし、時間(2分程度)・ゴール(1~2点)・ラインアウト回数(3~5回程度)のいずれかで区切ります。
実際のゲームに近い動きが出来ますが、参加人数に対して待ち時間が長くなるのが難点です。

バリエーション② 片ゴール

片側がオフェンス、片側がディフェンスに分かれて行う2vs2です。
スタートはGKのキックにより始めますが、プレスの強度がかからないようであればディフェンスは少し前からスタートしましょう。
両ゴールとは違い1プレイのみで区切り、ゴール以外はディフェンス側の勝利となります。
両ゴールと比較してトランジションの要素は無くなりますが、選手のポジションに合わせて行えるメリットもあります。

青森山田高校の3vs3

青森山田高校が公開した3vs3の練習を紹介します。

☆片ゴールでの3vs3
 練習が間延びするのを嫌うのか、片ゴールでの3vs3を採用しています。プレイが切れるとすぐに次のグループがスタートし、コート内の空白時間がほぼありません。単に決まり事でそうなっているだけではなく、休んでいる間も選手の集中が途切れていないことが動画からも伝わります。

コツ

☆オフェンスは速く、ディフェンスはじっくりと
 1vs1と同様に、数的同数のチャンスは短い時間で終わります。オフェンス側は出来るだけ早く勝負を仕掛けましょう。逆にディフェンス側は味方が戻るのを待つイメージを持ち、奪うよりも横パスを連続させて時間をかけるようなディフェンスを心がけます。

☆動き出しに連続性を出す
 2vs2と比較して連携相手が増えるので、プレイをやり直す機会が増えます。1発の動き出しで終わらず、味方の位置や意図を把握して連続的に動けるようにしましょう。

指導時のポイント

☆基本は1vs12vs2と同じ
 攻撃側はDFのカバーが遠ければ1vs1を仕掛ける、分かりやすい動き出しでDFをズラす。守備側は1vs1の対応、チャレンジ&カバーと、選択肢が増えること以外の基本は1vs12vs2と同じです。上手くいかない時は3vs3に拘り過ぎず、1vs12vs2に立ち返ってみましょう。

☆3オンラインにチャレンジ
 3vs3から初めて登場するグループ戦術として、3(スリー)オンラインがあります。特にスルーから相手の裏を取る動きは2vs2には無いものなので、選手のレベルに応じてチャレンジしてみるのも面白いと思います。