概要

シンプルなクロスボールからのシュートを狙うサッカー練習メニュー です。
サーバーがクロスを供給し、基本的にはダイレクトシュートによりゴールを狙います。
クロスボールとシュートがメインの練習ですが、ゴールキーパーにとってもクロス対応を学ぶ重要な練習です。

サーバーは2人~3人用意し、順番にクロスボールを上げます。上図では右サイドのみを示していますが、人数が多い場合は左サイドにもサーバーを配置し、交互にクロスを供給しましょう。
基本的には上図で示す通りワンツーからダイレクトでのクロスを想定していますが、ワンツーの目的はシューターのタイミングを作る為なので、それさえクリア出来れば自ら転がしたボールを蹴っても単にパス・トラップからクロスでも構いませんし、ワンツーからダイレクトでもワントラップでも大丈夫です。また、切り替えして逆足でクロスを上げる等あえて違うタイミングを織り交ぜていくとより実践的になります。
シューターはクロスしてニア・ファーに入るのを基本としていますがクロスとのタイミングを合わせることが重要なので、ダイレクトクロスのタイミングで飛び込んでワントラップ等によりタイミングが合わなければ一度下がって入り直すようにしましょう。クロスのタイミングを見極めたりタイミングを外して入り直すシーンは実戦でもよくあるので対応出来るようになるのは大切です。

人数

7人~
クロスに2人、シューターに2人✕2ロット+GKで7人程度が最低人数となります。

対象年齢

小学生低学年✕
小学生高学年△
   中学生◎
 高校生以上◎

クロスボールが届くようになる中学生以上が採用の目安となります。

コツ

☆シューターは入り過ぎないようにする
 クロスに対してタイミングがズレることはある程度仕方ないところですが、早く入り過ぎるとクロスが背中を通ってしまい何も出来ません。クロスでボールが動いている間にシューターは意外なくらい移動出来るので、後ろからボールに対して前向きに合わせる意識でタイミングを合わせましょう。

☆クロス前の1タッチに実戦のイメージを
 ワンツーやトラップ等クロス前のタッチは蹴りやすくゆっくり正面に出したくなりますが、実戦ではギリギリ追いついたり中に切り込むスルーパスだったり様々なボールが入ってきます。単に蹴りやすいタッチではなく、実戦でどういう狙いを持ってのパス・トラップなのかを十分イメージするようにしましょう。

☆ゴールキーパーは自身の守備範囲を知る
 GKにとってクロス対応は判断の勝負です。頭上のボールは極力GKが処理したい所ですが、GKは前に出たら必ずボールに触らなければなりませんし、触れないのであれば前に出るべきではありません。自身がどんなボールなら触れるのか、触れないのかをこの練習で十分に見極めておきましょう。
尚、ある程度の見極めが出来るようになるまでは全てパンチングで対応する方が練習になります。

指導時のポイント

☆タイミングに対する指導を丁寧に
 コツの欄にも書いていますが、シューターが飛び込むタイミングこそがこの練習の重要なポイントです。
上手くタイミングを掴めない選手がいる時は、
・クロスはキックからシュートまで大体1秒くらいあること
・1秒でシューターが5m以上移動出来るということ
以上の2つを伝えてタイミングを考えるように促しましょう。

☆シュートで終わらせる
 通常のポストシュートと比較し、クロスが後方に流れたりダイレクトでシュートを打てずゴール至近距離でトラップすることが頻発します。こういった場合にGKへの遠慮等からシュートを打たずに終わるシーンをよく見ますが、実戦ではどんな形でもゴールはゴールです。ラインを割ったり審判の笛が鳴っていない限りゴール前ではシュートで終わることを習慣付けましょう。