概要

最も一般的なシュート練習となるサッカー練習メニューです。
シューターはくさびをイメージしてポストにパス、ポストはダイレクトでシューターの要求により左右どちらかの真横付近にボールを落とし、シューターがダイレクトでシュートを打ちます。距離はポストをペナルティアーク付近に置くことが多いです。とはいえシューターのキック力やGKのリクエストにより調整しましょう。
下図では1列としていますが、ポストを2人にして2列で行うこともあります。

トッププロも採用するメジャーな練習ですが実戦的ではない、そして1人当たりのタッチ数が少なくなるという練習としては小さくない弱点もあるので、効果をしっかり理解して行うようにしましょう。
この練習の効果は大きく分けて2つあります。
1つが、気持ち良くシュートを打つことでシュートの感覚を養うことです。ポストによって適度に動いている打ちやすいボールをシュートすることで、自分がベストな状態で打つシュートの感覚を得ることが重要です。
もう1つが、GKの練習です。GKはGK練習でもシュートストップの練習を行いますが、多くの選手から次々とシュートが飛んでくる練習はGK同士やGKコーチだけでは行えません。特に試合前等は、フィールドプレイヤー以上にGKが望むかどうかでポストシュートの実施要否を判断した方が良いでしょう。

人数

5人~
GKに1人、ポストに1人として、シュートを打ちボールを拾いに行く時間も考えると5人程度が最少人数になるかと思います。ただ練習の特性上殆どの場合10人以上で行うことになるでしょう。逆に4人以下となる場合は、1人あたりのシュート数が増えるU字シュートをお勧めします。

対象年齢

小学生低学年△
小学生高学年〇
   中学生◎
 高校生以上◎

GKの練習を考えると全年齢対象としても良いのですが、ある程度インステップキックが出来るようになるまでは基礎練習対面パスジグザグドリブル等の方が優先されます。気持ち良くシュートを打てなければ意義が半減するので、トゥキックで行うくらいなら上記の練習を優先しましょう。

コツ

☆インステップで速い振りのキックを
 強く蹴ろうとして力強い振りをする選手を良く見ますが、強いシュートを打つには力感よりもスイングスピードが重要です。野球の投手の様に腕を振ってみると分かりますが、力を入れて振るより力を抜いた方が速く振れますね。足も同様に力を抜いてスピードを意識してスイングしてみましょう。

☆ループシュートもOK
 GKは直線的なシュートは前に出た方がコースが狭まるので、放っておくとズルズルと前に出てきてしまうこともあります。技量とも相談ですが、もし狙えそうならループシュートも狙ってみましょう。

指導時のポイント

☆無理に全員でやる必要は無い
 対象年齢の欄に記載の通り、ある程度のキック力が無ければ効果を得られない練習です。特に中学生は蹴れる選手と蹴れない選手の実力差が大きいので、キック力が不足する選手は別の練習を行う等の配慮をしましょう。

☆シュートは左右対称に
 気持ち良く打ちたいばかりに利き足ばかり蹴りたくなるものですが、指導者がコントロールして逆足も練習するようにしましょう。GKにとっても左足からのシュートをストップする練習は重要です。