練習を読み解く(川崎フロンターレ:2023/1/18)
今回も川崎フロンターレの練習動画を見ていきます。
手足ロンド(しっぽ付き)[0:21]
川崎Fのウォーミングアップでよく採用されるトレーニングで、手足両方を使用して頭を休ませないロンドです。ここではしっぽを付けてより鬼を動かしています。
この日やっているのはGK陣ですが、FPでも採用可能な練習です。
片足立ちあっち向いてホイ[0:49]
コミュニケーションと頭のウォーミングアップですね。片足立ちとじゃんけんの分散集中、加えてあっち向いてホイでは重たい頭が動くことになるのでよりバランスを取るのが難しくなります。あっち向いてホイとはいえ練習でこんなに下手な僚太を見られるのは貴重ですね。
ジョギング&ミニハードル[1:15]
ウォーミングアップですね。ミニハードルを入れているのは足首~ふくらはぎ周りの細かい筋肉に刺激を入れる意図と、少しずつ心拍数を上げているのだと思います。
交差ドリブル[1:20]
まだウォーミングアップです。ルックアップの意識を高める為に四方から同じコーンに向けてドリブルをし、90°ターンしてパスしています。
ゴールキーパー練習[1:41]
今回も動画にGK練習を入れてくれました。ゴム紐を使ったジャンプからのセービングです。ゴム紐は怪我のリスクを抑えてジャンプトレーニングを行えるので、数本用意しておくと練習の幅が広がります。短い動画ですが、上福元の反応とソンリョンのキャッチング技術が光ります。
ランニング[2:05]
動画が短すぎて内容を断定出来ませんが、この後自主練習に入ることからクーリングダウンかと思います。
ステップワーク(ポール使用)[2:13]
直後のT字パスの後方に見切れていることから、おそらく自主参加の練習ですね。若手選手の中に僚太が入っているのはキャンプの初期段階で色々な筋肉に刺激を入れて怪我しにくい身体を作ろうとしているのだと思います。なお、以降に掲載しているのは全て自主練習と思われます。
T字パス[2:29][4:10]
ロンターレお馴染みのトレーニングです。GKの早坂も混ざり、止めて蹴るの反復練習を重ねています。この動画を見ていると早坂はかなり足元が上手ですね。ウェッジコントロールでバックスピンをかけて身体の前に置くトラップが出来ていて、フィールドプレイヤー顔負けの技術です。流石に川崎U18組はプロ入り前からかなり鍛えられているのでしょう。
シュート練習[3:22]
GKを入れてのシュート練習です。最初は前方へのパスをトラップ&シュート。その後はポストからリターンを受けてトラップ&シュートです。シミッチの左足と大聖の右足はどちらも素晴らしい質の高さです。
全体を通して
今回は物足りない内容に見えるかもしれませんが、川崎フットボールアディクトによるとこの日は3本の紅白戦が行われたようです。なので動画への掲載は大半がウォーミングアップと居残り練習ということですね。紅白戦の内容はアディクトさんを読んで頂くとして、注目は新加入の瀬川と大南の新加入2人がT字パスに取り組んでいたことでしょうか。山根や瀬古もそうでしたが、新加入選手はまずここから始めるのが近年川崎Fのパターンになっています。川崎Fの止める・蹴るが最初に注目されたのは風間監督時代、クローズアップされるようになったのが2017年の初優勝時だったはずです。なのでこの練習も今となっては他チームでも十分取り組まれているとは思うのですが、それでもJ1チームで主力を張っていたクラスの新加入選手が口を揃えて「コレが出来ないと試合に出られない」とまで言うのは、やはり基準が違うということなのでしょうね。