練習を読み解く(サガン鳥栖:2023/2/02)
今回はサガン鳥栖の練習動画2回分について書いていきます。1本目の動画は前回動画の翌日となります。前回動画では負荷のかかりそうなメニューだった中で、翌日どんなメニューだったのか。そしてそれに対して今回2本目の動画がトレーニングマッチ前日ということでどういうペースの練習なのか。比較しながら見ていきたいと思います。
練習前[0:00]
全体練習の前に各々身体を動かしている光景が収められています。こういう映像も貴重ですね。リフティングをしている選手が多いことを特に小中学生には参考にして欲しいところで、こういった時間に少しずつでもボールタッチを積み上げていく癖をつけることが上達に繋がります。例えば中学校の3年間、練習前は休み時間と思っている選手と貴重な自主練習と考えている選手では3年続ければかなりの差が付きます。
ウォーミングアップ[2:08]
ミニハードルを使用したステップワークや動的ストレッチで身体を暖めます。
サーキットトレーニング[3:06]
この企画、鳥栖関連の記事ではお馴染みのウェイトを使用したサーキットトレーニングです。2日連続でやっていることから負荷の調整はしていると思いますが、それでも同時期の他チームと比べかなりしっかりとフィジカルトレーニングを入れている印象です。
6vs3ロンド[6:14]
「久し振りの6-3」という声からロンドがスタートしました。内容は5vs3に近いですね。守備強度は高く、パススピードも速めで攻守にハイレベルですが、特に光るのがパス&ゴーの意識です。コーチからも「出したら動く」と頻繁に声が掛けられているようにチームとして意識しているのでしょう。出して寄る、出して逃げるの連続でスピード感と連動性が出ていて非常に良い内容だと感じます。
そしてこの練習ではコーチがグリッド横についてボールサーバーを務め、ゲームが切れないようかなりスピーディーなボール供給を行っています。これまで書いてきた記事でも感じていたことですが、足も頭も休ませないという部分について鳥栖は本当に徹底していますね。
同時期の他チームと比較して高負荷の練習が多いことから鳥栖の戦術面の完成は必然的に少し遅れると思っているのですが、鍛えられたフィジカルに加えこのロンドのようなグループ戦術の基礎レベルが高いことを考えると、多少戦術面が荒い状態で開幕を迎えたとしても簡単には崩れないだろうと思いますね。
壁当てシュート[9:02]
サーバーが壁に当てて跳ね返ったボールをミニゴール2つに対して背を向けた選手がシュートする練習です。一応ミニゴールを使用しているのでシュートと言いましたが、判断の時間を削ってのダイレクトパスにも見えます。
以降は個人練習です。2月に入り開幕も近づいてくるので、どのチームもゲームトレーニングは中々見せてくれませんね。
ここから2本目の動画です。翌日に川崎フロンターレとのトレーニングマッチが予定されていることから軽めの練習になっています。毎日負荷の高い練習を重ねている鳥栖が試合前日にどうペースを抑えるのか、比較対象に良いと思ったので採用しました。
ウォーミングアップ[3:15]
この日はマーカーコーンとポールを使用したステップワークから全体練習がスタートです。他のチームでもそうですが、連日で動画を見ると少しでもメニューの目先を替えてマンネリを防ごうというコーチ陣の努力がよく分かりますね。この日のウォーミングアップはかなり時間を使って動画化してくれているので、育成年代で参考にするにも良さそうです。
5vs2ロンド[6:25]
この日のロンドは5vs2でした。一般的にオニ2人でのロンドは4vs2がメジャーですが、鳥栖はOF側がとにかくよく動くので、4vs2より人数有利だからといってレベルが低いということは全くありません。川崎Fや神戸とは全く違うカラーのロンドになっているので、是非見比べてみて欲しいですね。
最後に
今回公開された全体練習はこれだけでした。やはり戦術練習が増えているでしょうし、カットされているメニューがかなりありそうですね。特に2本目の動画はTM前日ですし、何かしらのフォーメーション練習かセットプレイの確認はメニューに入っていたのではないかと想像しています。翌日のTMは数字を見ると川崎Fの圧勝だったようですが、川井監督によると少し極端なやり方を試したということもあるということなので、やはり全ては開幕してからかなと思います。フィジカル・技術共に基礎の土台を念入りに作っている印象の鳥栖がここから開幕までにどこまで仕上げてくるのか、引き続き注目していきましょう。